12月は「食物繊維で生活習慣病予防」をテーマに開催しました!

 食物繊維とは、炭水化物のうち糖質を除いたもので、人の消化酵素によって消化されない成分のことです。食物繊維は水に溶ける水溶性と、水に溶けにくい不溶性の2種類があります。

 

  • 水溶性食物繊維

     <主な働き>

   ・便をやわらかくしたり滑りをよくして、便秘の予防・改善に役立つ

   ・腸内の善玉菌のエサになり、善玉菌が増え、腸内環境を整える

   ・糖質の吸収を穏やかにし、血糖値の急激な上昇を抑える

   ・体内のコレステロールを吸着して体外に排出し、血中のコレステロール値を下げる  ⇒糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病予防に役立つ

  <多く含まれる食材>

   ・みかん・りんご・キウイフルーツなどの果物類

   ・アーモンド・くるみなどのナッツ類

   ・昆布・わかめ・ひじきなどの海藻類  など

 

  • 不溶性食物繊維

     <主な働き>

   ・便のかさを増したり腸のぜん動運動を促して、便秘の予防・改善に役立つ

   ・体内の有害物質を吸着させて便と一緒に体外に排出する  ⇒腸をキレイにして大腸がんのリスクを減らす効果が期待できる

  <多く含まれる食材>

   ・ごぼう・たけのこ・枝豆などの野菜類

   ・さつまいも・里芋などの芋類

   ・しいたけ、しめじ、えのきたけなどのきのこ類

   ・大豆・インゲン・納豆などの豆類

   ・玄米  など

 

食物繊維の摂取目標量(1日あたり)
  男性 女性
18~29歳 20g以上 18g以上
30~49歳 22g以上 18g以上
50~64歳 22g以上 18g以上
65~74歳 21g以上 18g以上
75歳以上 20g以上 18g以上

※日本人の食事摂取基準(2025年版)参照

 

食物繊維上手にとるポイント
  • 野菜は加熱して食べやすく!

    煮る・蒸す・レンジで加熱すると、かさが減り、たくさん食べやすくなります。

  • 汁物は具だくさんにする

 みそ汁やスープに野菜やきのこ類をたっぷり入れることで、食物繊維の摂取量がアップします。また、野菜やきのこから旨味も出て、少ない調味料でも満足感が得られ、減塩にもつながります。

 

  • 野菜料理は1日5を目安に食べる

 野菜の1日の摂取目標量は350g。両手に一杯のる程度ですが、それを調理すると小鉢5皿分になります。サラダやお浸し、酢の物、煮物などの野菜料理を1食あたり1~2皿、1日あたり5皿を目安に食べましょう。

 

  • 主食に玄米や大麦など食物繊維が豊富な穀類を取り入れる

 主食を玄米にしたり、白米に大麦や押し麦、雑穀などの穀物を混ぜることで、食物繊維の摂取量がアップします。また、全粒粉パンには食物繊維やミネラルが豊富に含まれているため、普段のパンの代わりに食べるのもオススメです。

 

  • 豆類芋類を1日1回食べるように心がける

 豆類や芋類も食物繊維が豊富です。サラダや温野菜、煮物などにして1日1回取り入れましょう。ただし、芋類は糖質を多く含むためとり過ぎに注意が必要です。

 

  • 果物を毎日取り入れる

 果物には食物繊維のほか、ビタミンやミネラルなどを含むため毎日取り入れましょう。ただし、糖質を多く含むためとり過ぎに注意が必要です。

栄養教室の様子

   

 

★12月メニュー★

 

  • もち麦ごはん
  • 鮭とブロッコリーのフライパン蒸し
  • 小松菜と豆のツナマヨサラダ
  • 長芋すいとん
  • 丸ごとみかんのコンポート

 材料や作り方はこちらをご覧ください。

 令和7年12月栄養教室メニュー.pdf [ 411 KB pdfファイル]