1.大規模盛土造成地の滑動崩落対策

阪神・淡路大震災や東日本大震災等において、谷や沢を埋めた造成宅地又は傾斜地盤上に腹付けした大規模な造成宅地において、盛土と地山との境界面や盛土内部を滑り面とする盛土の地滑り的変動(滑動崩落)が生じ、造成宅地における崖崩れ又は土砂の流出による被害が発生しました。

 

東日本大震災で滑動崩落の被害を受けた宅地の多くは1970年代以前に造成されており、宅地造成等規制法等の改正により技術基準が強化された2006年以降に造成された宅地においては被害が発生していないことを踏まえ、既存の造成宅地については、大規模盛土造成地の有無とそれらの安全性の確認(変動予測調査)、危険性が高い箇所については予防対策を進める必要があります。

 

2.⼤規模盛⼟造成地

 盛土造成地のうち以下のいずれかの要件を満たすものを大規模盛土造成地といいます。
 
(1)⾕埋め型盛⼟造成地
⾕や沢を埋めて造成した盛⼟⾯積が3,000平⽅メートル以上の造成地
 
(2)腹付け型盛⼟造成地
盛⼟をする前に地盤⾯が⽔平⾯に対し20度以上の⾓度で、盛⼟の⾼さが5メートル以上の造成地
 
   ※詳細については下記のリンクより国土交通省のホームページをご確認ください。
  
  

3.大規模盛土造成地マップ

 令和2年度の調査結果に基づき大規模盛土造成地マップを更新いたしました。

 六ヶ所村大規模盛土造成地マップ(令和2年度時点) [667KB pdfファイル]  

※この⼤規模盛⼟造成地マップは、⼤規模盛⼟造成地のおおよその位置・規模・ 種類を⽰したものです。

 なお、令和3年度に取りまとめた調査結果から、大規模盛土造成地の大地震に対する一定の安定性が確認されたため、現時点では滑動崩落防止工事が必要となる箇所はありません

4.村における事業経緯

 

 令和元年度 第1次スクリーニング

  国において第1次スクリーニングを行い、村内において4箇所の大規模盛土造成地が抽出されました。

 (尾駮地区:2ヵ所/千歳平地区:2ヵ所)

 令和2年度 第2次スクリーニングの計画作成

   第1次スクリーニングの結果を踏まえ、村において第2次スクリーニングの計画作成を行いました。

 (千歳平地区:2ヵ所)

 令和3年度 第2次スクリーニングの実施

  第2次スクリーニング計画に基づき、地盤調査等を行った上で安定計算を行いました。

 (千歳平地区:2ヵ所)

  安定計算の結果、安全率が目標値を上回ることから、滑動崩落の恐れは小さいと判断いたしました。

  第二次スクリーニングのまとめ

  六ヶ所村大規模盛土造成地宅地カルテ<六ヶ所村 0003 千歳平地区>

  六ヶ所村大規模盛土造成地宅地カルテ<六ヶ所村 0004 千歳平地区>