原子燃料サイクルについて
概要
私たちが快適な暮らしをしていく上で、電気はなくてはならないものとなっています。電気は現在、石油・天然ガス・石炭などの化石燃料による発電が主なものです。
しかし、化石燃料のほとんどは海外からの輸入に頼っているのが現状です。
その化石燃料には限りがあり、また、大量に二酸化炭素を排出するなどの環境面への問題もあります。
枯渇の問題と地球環境をあわせて、「将来的に安定したエネルギー」、「地球環境に優しいエネルギー」への転換が急がれています。
このため、効率の良さと二酸化炭素を排出しない原子力による発電は代替エネルギーとして早くから研究開発されています。
この原子力発電は、ウランを燃料として発電します。
このウラン資源にも限りがありますが、石油、石炭などは燃えると二酸化炭素や灰になるのと違い、原子炉で燃やした使用済み燃料の中には、燃え残ったウランや新たに生じたプルトニウムがあり、これらを再び燃料として繰り返し利用することができます。 これが「原子燃料サイクル」です。
この完成が、エネルギー資源の少ないわが国が未来へ向け、発展するためのパスポートとなります。
再処理工場 | 高レベル放射性 廃棄物 貯蔵管理センター |
MOX燃料工場 | |
建設地点 | 青森県上北郡六ヶ所村弥栄平地区 | ||
施設の規模 |
最大処理能力 800トン・ウラン/年 |
返還廃棄物貯蔵容量 ガラス固化体2,880本 |
国内軽水炉(BWR・PWR)用 MOX燃料集合体 130t-HM/年 ※1 |
工期 | 工事開始 1993年 しゅん工 2022年度上期 |
工事開始 1992年 操業開始 1995年 |
工事開始 2010年 しゅん工 2024年度上期 |
建設費 | 約2兆1,930億円 | 約1,250億円 | 約6,000億円 |
ウラン濃縮工場 | 低レベル放射性廃棄物 埋設センター |
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建設地点 |
青森県上北郡六ヶ所村大石平地区
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施設の規模 | 150トンSWU/年で操業開始 最終的には1,500トンSWU/年の規模 |
約12万5千㎥ (200Lドラム缶約62万本相当) 最終的には約60万㎥ (200Lドラム缶約300万本相当) |
工期 | 工事開始 1988年 操業開始 1992年 |
工事開始 1990年 埋設開始 1992年 |
建設費 | 約2,500億円 | 約1,600億円 ※2 |
※1 t-HMとは、MOX中のプルトニウムとウランの金属成分の質量を表す単位のことで「トン・ヘビーメタル」と呼ぶ
※2 低レベル放射性廃棄物約20万㎥(約200Lドラム缶約100万本相当)分の建設費
六ヶ所村と原子燃料サイクル
六ヶ所村はこれまで原子燃料サイクルをはじめとする、様々な再生可能エネルギー事業に積極的に取り組んできました。
その概要とこれまでのあゆみを紹介するパンフレット「六ヶ所村と原子燃料サイクル」の2022年度版が発行されました。
2022年度版では、六ヶ所村と世界のエネルギー情勢の比較や、脱炭素化へ向けた六ヶ所村の取組内容など、
原子燃料サイクル施設の概要に係る内容の更新に加え、様々な内容を盛り込んで紹介しておりますので是非ご覧ください。
※なお、配布をご希望の方は、政策推進課/政策推進グループまでお問合せください。
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